昨日の朝、いつものように朝食の際にアデラルを子供のナプキンの上に置いておきました。息子はカプセルを手でもてあそんでいるようだったのですが、テーブルを片付けようとした時に、ナプキンの中にアデラルが包んであるのを発見しました。
子供に事情を聞くと、薬を飲みたくない、飲まなくても大丈夫だという返事が返ってきました。投薬なしで学校へ行って機能できるのだろうかと心配でしたが、アデラルを飲んだと言って実は飲んでいないという嘘をつかれる方が困るので、飲みたくないならそう言えばいいと子供に伝え、その日は投薬なしで学校に行かせました。
日本でも最近は処方箋向精神薬の乱用が多いと聞きましたが、アデラルは顆粒を詰めただけのカプセルなので、アメリカでも乱用の多い薬です。日本ではおそらく乱用を懸念して、コンサータのような加工が極めて難しい固形状の薬は認可されてもアデラルは認可されていないのでしょう。
それでもアンフェタミンが主成分のアデラルは、メチルフェニデートを主成分としたコンサータ、リタリン系統の薬が有効でないADD/ADHD患者に効果を発揮することがあります。息子のように思春期を迎えて脳が変化するにあたって、以前服用していたコンサータがあまり効果的ではなくなった時にスイッチする代表的な薬でもあります。
ADD/ADHDの子供を持つ親にとって、向精神薬の悪用や乱用は大きな問題です。まだ脳の発達が不十分で的確な判断力を持たないティーンエイジャーの子供は、薬に興味のある友人に一錠ぐらい自分の処方箋薬をあげても大したことないだろうと思うかもしれません。でもそれはれっきとした犯罪であり、自分が今まで努力して築き上げてきたものを一瞬にして台無しにする行為です。停学、退学処分も十分ありえます。
一方、以前に子供の担当医と話をした時に、子供が成長して前頭葉が発達してくるとともに、だんだん投薬の量が軽くなってきたり、中には投薬なしで機能できるようになる子供もいるとも聞きました。
今回子供はアデラルを横流ししようと思ったわけではないと思いますが、そのうちに自分に必要がなくなったら、余った薬を誰かにあげようと思いつく可能性もあります。これから先、向精神薬の保管について我が家でも考えなければなりません。
アデラルなしで学校から帰ってきた息子は特別変わった様子もありませんでしたが、夕方から夜になるにつれ、くだらないことを口走ったり、馬鹿なことをしてみたり、いわゆるハイな状態になってしまいました。本人は疲れているというので、そのまま寝かせようと思いましたが、脳が冴えているようでなかなか眠りに就けなかったようです。
次回に担当医に会う時に、いろいろと話し合うことことがありそうです。