幸い私の息子は今まで学校の先生に恵まれていました。今年の先生も熱心だし指導力はあると思います。でも去年までの先生に見られた繊細さに欠けるような気がしています。
私の息子のようにがADDの子供の教育をするのは簡単ではありません。母親として毎日一緒に生活しているのだから、私もその辺は誰よりもよく承知しています。他の子供に対して接するように指導しているだけでは、発達障害の子供の大事なポイントを見逃してしまいます。
そのポイントに気がつくためにはある程度の観察力と繊細さが必要です。これは教師としての資質とは全く関係がないと思うので、繊細さに欠ける人の中に素晴らしい教師がいても不思議ではありません。
たまに学校の教師の中には規律に厳しかったり、子供を観察してその子にあった指導の仕方を見つけるよりも、自分のやり方を押し付けようとする人がいるのですが、そういう人々は発達障害をもつ子供にとって極めて有害な存在になりえます。
現在の息子の担任は、早朝補修クラスを設けたりして色々と熱心ではあります。ただ繊細さに欠けるのと子供の利益よりも学校での自分の立場を気にしているのではないかと思ってしまう事が何度かありました。若くて野心が強そうな先生なのでおそらく良い評価を受けて出世したいのかもしれません。出世したいと思うのは、向上心の高さの現れなのでいい事なのですが、息子の教師には不向きです。
また学校のスピーチセラピーの指導者の資質も私は疑っています。息子とスピーチセラピーの指導者の部屋に行った時、息子はその指導者の顔を見ずに完全に背中を向けて座っていました。そして泣きながらスピーチセラピーは一学年下の英語の授業のようなのでやりたくないとはっきり言いました。
その光景を目の当たりにしても、その指導者は「でもこれはあなたにとって役に立つ事なんだから、続けたほうがいいのよ。」と自分の考え方を曲げませんでした。これは、本来「役に立つはず」の事でも時には害になりえるといういい例だと思います。特にスピーチセラピーなどは嫌々やっても効果など上がるはずがありません。
現在息子をスピーチセラピーから完全に引き上げる手続きを行おうとしています。ただし、学校側の反発があるので、簡単には進まないだろうとは思います。