今日、学校から帰って来た息子の機嫌はあまり良くありませんでした。いつもは宿題の内容を私と一緒に確認するのですが、それも今日は拒否して一人で部屋に籠ってしまいました。月曜日なので、カウンセラーに会いに行く日だったのですが、それも嫌だと言って黙り込んでしまいました。
何が原因なのか私に話すか、それともカウンセラーのケリーに会って話すか、どちらかにしろと言ったら、私に話す事に決めたようです。ボツボツと話し始めた内容は、あまりにも具体的なので驚きました。
まず息子の頭の中には、自分の意思とは裏腹に絶えず邪魔が入るのだそうです。同じ事が繰り返し繰り返し、壊れたブーンボックス(ラジカセ)のように再生され、それに気を取られる為に、やらなければならない事に集中できないと言っていました。
どんな事が具体的に頭の中で繰り返されるのか聞いてみても、それに対する的確な答えは得られませんでした。ただいつも同じ事ではなく、その時によって内容は異なるのだそうです。あれこれ複数の事柄が頭の中に起っている為に、いつもマルチタスクをしているようだと言っていました。望んでもいない事柄で頭の中が忙しい為に、トイレに行く事など忘れてしまうのでしょう。
そして、ただ普通になりたいだけなんだと言いながら、涙ぐんでいました。
息子のストレスレベルが余りにも高いようだったので、カウンセラーに会いに行く事は強要しませんでした。完全に予約をすっぽかす訳にもいかないので、電話をかけて私と息子とカウンセラーの3人で今日の事を少し話し合いました。
カウンセラーがいつからそう感じるようになったのかと質問すると、息子はいつもずっと感じていたと答えました。今になって突然絶え間ないマルチタスクや壊れたラジカセのような比喩を使って説明するのは、それだけ息子が抽象的な事柄を表現する力がついた証拠でもあるのだろうと思います。
また同時に、頭の中の雑念は最近急激に増えているのではないかと思いました。学校でのお漏らしにしても、半分手を付けなかったテストにしても、今使用している向精神薬があまり効かなくなっているのでしょう。
息子とは、他にも色々と話をしました。ADDを持ちながらも普通に生活している人は世の中に沢山いると私が言うと、それは知っていると答えていました。私は続けて、ADDの人は薬を飲む事も重要だけれど、頭のトレーニングをする事も重要なのだと教えました。すると息子は、ADDに関する説明は本で読んでも役に立たないと返して来たので、本を読むのではなく頭のトレーニングのコーチを受けるんだよと説明しました。
息子はまだ知らないでしょうが、ADDの人に対するコーチはいます。行動療法の一種のようで、例えばどうしたら約束の時間に遅れないように出来るかというのを付箋を使うとか、スケジュール帳を使うとか、iPhoneのアラームを利用するとか、具体的に指導して解決しようとするものです。
何か好きな事をしている時には、頭の中に雑念は入らないのかと尋ねたら、答えは曖昧でした。何が好きなのかと聞いたら、本を読む事が好きだと答えていました。そして、自分の手が好きなのだそうです。将来は、手で何かをする仕事につきたいと言っていました。
今日は宿題をすることが出来ませんでしたが、免除しました。担任には説明の手紙を書いて明日の朝息子に持たせます。本人も宿題はやらなければならない物だと充分理解しています。それがどうしても出来ない為に、いら立ちが募るのでしょう。
幼稚園の頃は、何かを作る人になりたいと言っていましたが、その後科学者やエンジニアになりたいと言っていました。今でも理科の授業は好きなようで、家庭でも科学番組をよく見ています。ADDを持つ人は、好きな事を仕事にするのがとても重要だと思います。どんな事でもいいので、本当に好きな事を見つけてそれに没頭できるようになって欲しいと願っています。
明日は、息子の処方箋を出してくれる医師との予約があります。おそらく今よりも強いコンサータが処方されると思います。
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